日本の家が、「ウサギ小屋」と揶揄されるのは、小さくて狭いばかりでなく、こうしたことも原因であると考えます。そこで私は、外壁にジョイント線が入らない塗り壁の家を、多数造りました。まず最初に採用したのが、モルタル下地でした。しかしモルタルには、ひび割れという欠点がありました。完成後数年は少ないのですが、年数が経過すると外壁のひび割れが起きやすいのです。これは建物自体に、温度や湿度で伸縮する性能があり、モルタル自体がその変化に対応できないために起こります。これでは、いくら見た目が良い住宅を建ててもクレームだらけです。何百件にもおよぶ、補修という苦い経験をしました。そこで次に、サイディングを下地にした、塗り壁としました。しかし、これもまた失敗です。この工法では表面にはコーキングの線は見えませんが、下地としたサイディングのジョイントにコーキングを使用していることから、数年経過するとコーキング特有の伸縮から、線が表面に浮き出てしまったのです。割れではないのですが、やはり下地が浮き出てしまいクレームにつながり、ここでも何百件もの補修を余儀なくさせられました。こんな痛い目を味わっても、絶対に偽物を使用したくなかったのです。
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