不動産の資産価値の適正

2011.09.30

不動産の資産価値の適正は、具体的にどうやって判定するのでしょうか。そこが問題です。「資産価値とは、収益性(賃料)であり、換金性(価格)である」と抽象的に言われても、今一つピンと来ないかもしれません。そこで私は、「不動産の鑑定理論の一つである。収益還元法を使って推定しなさい」と常々訴えています。今のところ、それ以外の手法で論理的な判断をすることはできないからです。ところで、価値と価格という二つの表現には、微妙な違いがあります。私たちは、よくこんな表現を使います。「この物件は、こんなに高い値札(=価格)がついているけど、本当に、それだけの価値で資産価値)があるのだろうか?」ところが、そこでやめてしまうのです。「だって皆、この価格で買っているのだから、それだけの価値があるんじゃないの?」と納得してしまうからです。そのために、売り主(または、売り主から依頼された広告代理店)は、あの手この手で「価値が高いことを宣伝する」のではなく、「価格が高いことを宣伝する」のです。価格に根拠は要りません。つまり、イメージ戦略が最も効くというわけです。「この物件は超高層で人気があって、皆、この価格で買っていますよ。それに、あの有名芸能人がテレビで宣伝しているのですから、これがトレンディなのですよ」と、論理的には理解不能なことをおっしゃる。私は、このバリュー(価値)とプライス(価格)のかい離を知る方法には、今のところ、収益還元法しかないと考えています。

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