家の中の温度は、冷暖房により、冬で二一〜二二℃、夏は二五〜二六℃が保たれます。床も壁も天井もほとんど同じ温度になるので、冬の床は穏やかな床暖房でもはいっているように錯覚してしまいますし、夏場の二階の天井表面温度も低いので、熱射で頭の付近だけ暑く感じることもありません。冬でも、寒冷地以外はエアコンの暖房で十分快適で、エアコンの空気の対流によって暖めるという方法でも不快感はありません。むしろ、従来のエアコンとは取り付け位置を変えて、直接風が人のいるところにあたらない位置に設置するのも効果的です。エアコンはヒートポンプといって、電気のエネルギーを自ら発熱するために使用するのではなくて、外気にある熱エネルギーを室内に移動させるために使用しています。したがって、最近のエアコンは外気温度が一〇℃以上であれば、一キロワットのエネルギーでその四倍以上の熱量をあげられるようなものもあり、電気を直接発熱するより経済性も高いのです。ただし、相当期間外気が○℃以下になる地域では、移動元の外気に含まれる熱が少なくなるので、エアコンによる暖房は急速に効率が落ちますから注意が必要です。そのような地域では、極寒時の補助暖房が必要ですが、これはおおむねFF式ストーブ一台を上手に配置すればことたりるようです。その場合は、間取りをオープンになるように工夫し、吹き抜けや開放したまま使える引き戸などを多用して暖房の熱を伝えやすくすれば、一台のFF式ストーブで家中を二四時間暖房することも可能です。もちろん、暖房器具のある部屋は一番温度が高く、他の部屋は低くなりますが、寝室などは冬に一八℃以上温度があると、布団をかけていても暑くて寝苦しいため、個別に暖房する場合でも夜間は暖房を切ることが多いぐらいですから、それほど問題はありません。また、勉強部屋などですこし足下に暖がほしいなら、三〇〇ワット以下の電気ストーブや足温器を使えば、十分に暖をとることができます。
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