消費者の「価格」に対する意識が変化

2011.10.07

従来は、住居を借りる時に、不動産仲介業者に二、三件を案内してもらったあとで、好みの住宅があれば、予算を多少超えても借りる例もあったが、最近では皆無となっている。この背景には、月々の収入が限られ、これからも収入の伸びが期待できないことを感じている人が多くなっていることがある。このような状況になっているために、住宅の販売価格の設定を間違えると、まったく売れないということになる。リーマン・ショック以降、この傾向は一段と強まっている。高額な住宅や、高い家賃の賃貸住宅の需要は急減しているが、これは不況という単なる一過性の要因によるものではなく、国民の「価格」に対する意識が変化したことによると理解すべきである。その価格についての意識も、「割高」か「割安」かを重視するのではなく、「総額」が自らの身の丈に合っているかを重視する姿勢であり、消費者の意識が明らかに変わってきている。従来のように、優れた品質であれば、多少の無理を承知でも購入するという消費者の姿勢は少なくなってきている。自分の「身の丈」に合ったものを、自分の考える「尺度」を持って判断する人が多くなっており、消費者の購買意識は、確実に変化している。

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